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執筆者の写真川上 信也

梅の撮影へ

 今日、西鉄エージェンシーでの打ち合わせを終え、2月に撮影した梅の写真の数々を提出。さてどれがカレンダーとして採用になるのか。写真の旅立ちのように思えてくる時間なので、思わず写真たちに頑張ってねと声をかけてしまう。もちろん心の中で。

 

 鹿児島から宮崎、そして福岡市、北九州市の梅の撮影だった。

 鹿児島でサワさんと別れてから、鹿児島市の隣町、姶良町で一泊、そして宮崎の都農町へとへと向かった。このところよく利用しているホテルはAZホテルなのだが、姶良町、都農町という小さな町にもちゃんとあるのだ。

 このホテルのメリットは平面駐車場があること、そして田舎町に点在していること。ほとんど町の中心地にはない。そしてどこのホテルもレイアウトがほぼ同じであるため安心感がある。朝食付きで5000円程度というのもうれしい(もちろん経費ではあるんだけれど)。

 時々2段ベッドの部屋になるのだが、この頃は積極的に2段ベッドを選んでいる。フロントの方からは申し訳なさそうに「2段ベッドしかなくてすみません」と言われるのだが、「いえ2段ベッドが好きなんです」というと意外そうな表情を浮かべたあと、とてもいい笑顔で応対してくれる。

 下に荷物を置いて、上で寝る。するとなんか気分的に広々して(結構狭いはずなんだけれど)、不思議と落ち着く。天井が目の前でというのももしかするといいのだろうか。たまに和室の大きな部屋で、天井がとても高いところに泊まることもあるけれど、これは落ち着かない。こういう部屋ではちょっとした物音に敏感になったりするけれど、AZホテルはだいたい国道沿いにあるため、車の走る音がたいてい聞こえている。この音は不快な音ではなく、むしろ落ち着く。かつて高松に住んでいた頃(幼稚園のころだ)、窓からはいつも車の音が遠くから聞こえていて、信号のランプが見えていた。それを見ながら寝ていたので、何だかとても懐かしい音なのだ。

 都農町での夜もそんな車の音を聞きながら寝た。

 天気に恵まれなくて鹿児島での撮影初日は思うようなものが撮れず、ちょっと不安定な気持ちのままで到着した都農町だった。夜明け前から目覚めてしまい、しばらく外の景色を眺めていた。また雨が降っているなあとちょっと気分が沈みながら、信号の光が反射してきれいだなあとカメラを撮りだしていた。



 そのまま夜が明け、ここのAZホテルは国道沿いだけれど田んぼに囲まれていることが分かった。だから道以外は真っ暗だったのだ。到着が夜だったので気づかなかった。登校中の学生が傘をさしている。 やっぱ雨か。

 でも梅の撮影はつづくのだった。この話もつづく。



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