年末にいただいた図書券で本を10冊程購入した。
近々引っ越しもする予定でもあるので(家が取り壊させるという話が出ている)、本はできる限り減らそうとしているけれど、やはり読みたい本がないと生活の一部が失われたように落ち着かなくなってくる。
この頃は大濠公園を歩いたあとスタバに立ち寄り、行き交う人々を眺めながら本を読んだり日記を書いたりしている。スタバはあまり好きというわけではないんだけれど(なんか仕事できるって感じの人がたくさんパソコン開いているし)、近所に落ち着く喫茶店がないのでまあしょうがなくスタバに立ち寄っている。でも公園が見えるので気持ちいい。
今は松浦弥太郎のエッセイを数冊読み続けている。元「暮らしの手帳」編集長というだけあって、すぐさま暮らしの中で実行したくなる話がとても多い。財布は2年に1度変えるべきとか、朝食の感激とか、ジェイムズ・テイラーの音楽の素晴らしさとか、ギターでビートルズのブラックバードを弾くときは右手が重要とか等々。何気ない生活の中にちょっとした彩りを与えてくれるようなこと。まあブラックバードの右手は生活に彩りというわけでもないけれど何となくそう思っていた。こうやって実際に文章で書かれているとやっぱりなあととても共感してしまう。小さな共感の積み重なりがとても快感だったりするものだから、僕にしてはかなり早く読み進めている。
そしてここからがちょっとした本題であるけれど、本は間違いなく撮影に影響してくる。これはどう表現していいのか分からないけれど(本題のくせにね)、本を読んで頭の中でちょっとだけ世界が広がったように思えてきて、その感覚を維持したまま撮影をしていると、撮った写真の世界も広がっているように思える。これは僕自身でしかもちろん分からないことだろうけれど、この自己満足的な撮影はとても大切なことだろうと思っている。心の持ちようが撮影に様々な影響を与えるのは経験からいやというほど分かっているけれど、本で得た広がりは多くのヒントや気付きを与えてくれる。
先日はさっそくジェイムズ・テイラーのCDを購入し撮影に出掛けた。この新鮮な感覚と糸島の雰囲気がとてもマッチしていて、撮影中も「You‘ve got a friend」という曲が頭を駆け巡っていた。そんな中での1枚はやはり自分の中でもちょっとした新鮮さが宿っているように思える。波のうねりがいつもよりよく聞こえるなあとか、なんか空が広くてハワイみたいだななあとか、まあもちろんそれは気のせいかもしれないけれど、この「気のせい」を生み出す本の力は大事なことだと常々思っている。
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