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  • 執筆者の写真川上 信也

友人の隠れ家で

 糸島にある友人の隠れ家的な家に行ってきた。

 仲間数人でシェアしている一軒家なのだという。ずいぶん前に訪れたことがある。その時も真夏で友人は娘と一緒にすぐ近くの海岸へ海水浴に行っていた。

 その時にお借りしていた大瀧詠一のCDと、ビーチボーイズのレコードを数年ぶりにお返しした。ビーチボーイズのレコードは「ソー、タフ」というかなりマイナーともいえる72年のアルバムで、ビーチボーイズがカール&パッションズという名義で出した唯一のアルバムだ。黒人二人がメンバーにいた頃なのでかなりソウルフルなナンバーが多く結構気に入っている。またこのレコードは2枚組で、なんと「ペットサウンズ」がおまけ的な存在で付属している。まったく不思議なアルバムだ。英語の値札がつけられており、彼がアメリカにいた頃に買ったものらしい。

 彼とは大阪であったビーチボーイズのコンサートにも一緒に行ったのだ。もう10年近く前になるだろうか。懐かしい。ビーチボーイズの魅力を教えてもあったのも彼だ。知り合った頃、彼は劇団に所属していて、箱崎にあるテント小屋で公演を行ったりしていた。名前は上海ソウメン工房とかそんな不思議な名前だったように記憶しているけれど、かなり熱心なファンがついていてテレビで練習風景が特集されたりもしていた。僕が見に行った公演も不思議な話で理解はほぼできない、いわゆる前衛的なものだったように思う。彼は準主役のような感じでかなりのセリフがあった。

 久しぶりの再会で、隠れ家の中にある巨大なスピーカーでビーチボーイズのお気に入りのアルバム「サンフラワー」を通して聴いた。こんないい音で聴くのは初めてだったので、別の録音かと思うほどだった。ライブ演奏のような。

 懐かしい友だちと音楽を聴く真夏の午後、とてもいい時間だ。




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