打ち合わせで花乱社へ。
花乱社が編集を担当するとある冊子の表紙を担当することとなり、その候補の写真をいくつかプリントして持って行った。
そして別府さんとこの頃の世の中の変化についていろいろとお話を。
僕もここ数ヵ月常々思っているけれど、働き方を変えるとかオンラインとかズームとか何とかかんとか。もちろんズームなどは会社によっては大変な通勤時間を短縮したりつまらない会議を大幅になくしたりとメリットは多いだろうと思う。けれど変わってはならないものも多いわけで、すべて変われ変われという世の中はとても危ういと思う、という認識は別府氏と同じだ。僕もオンライン飲み会なんて特に参加したいとも思わないし、オンライン会議ですらできることなら避けたい。というか避けている。例えば普通の飲み会ならば(普通の飲み会もあんまり行かないけれど)、僕は特にたくさんしゃべってワイワイするタイプでなないので、適当に静かにしておいて話しかけられたら適度に話す、というような感じだ。もしかすると会議でもそうなのかもしれない。それがオンラインになってずっと僕の顔が画面に映し出され、常時みんなの画面にも映っていると思うと逃げ出したくなる。逃げ場がないじゃないか。。
本をつくるなどの仕事となると、編集者と作者はいろんな資料を提示しながら進めていくので、顔を合わせなければ話が進まないだろうし、紙の質感だってオンラインでは分からない。これからの時代は人と人との接点をなくしてゆく方向になるだろうという今の風潮にはもううんざりしている。それは築いてきた大切なものを失うことになるのではないかと。
別府氏いわく
「俺たちはずっとオンラインではなく、オンペーパーでやってきたんだ。それはこれからも変わらないし変えようとも思わない」
これは名言だなと。
話は変わるけれど、先日現像したフィルムの中に、「うーんこれはどこだっけな」としばらく思い出すのに時間のかかった一枚があった。そして数分後ふと思い出した。これは別府氏と熊本に行ったときに撮影したものだ。加藤清正が着ていたという貴重な南蛮服を専門の業者の方が広げているところ。その後出版することになる「加藤清正の南蛮服」という本の作者も同行して熊本のお寺を訪れた時のことだ。なんでフジカハーフで撮ってたんだろうなあ。
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