柴田書店カフェスイーツ196号。連載中の「パンストック平山哲生が考えるニュースタンダードパンレシピ」第４回は、パンドミレザン生地のメロンパンです。メイン写真はパンを焼く鉄板の上に平山さん所有のヤシの実のような器にメロンパンを入れて撮影しました。 このメイン写真を撮影するのはだいたい夕方ごろ。 朝５時過ぎからプロセス撮影を始め、ほぼ終わった夕方にメイン写真をどうするか、編集者の坂根さんとあれこれ考えなから撮影してゆきます。ちょっとぐったりした体に夕方の光がまぶしく感じられ、その中でいろんなアイディアを出しながら決めてゆく時間はとてもいいものでした。
メイン写真は意識的に色温度を下げ、彩度をかなり落としています。コントラストはやや高め。かなり細かな設定にしていますが、これは撮影が始まる前の１月のこと、平山さんと編集者坂根さんと初めての打ち合わせの際、平山さんはフランスの雑誌を参考に持ってこられていて、フェルメールの絵の話をされていました。なので普通の飲食店雑誌にありがちなキラキラしたイメージではまったくパンストックらしさは出ないなと。ということで何度かテスト撮影しながら決めていった結果、やや青味の強い落ち着いた彩度、コントラストはやや高めという設定にしました。ただパンによってはかなり沈んだ印象になるので、パンの種類によっても微調整しています。
今回のメロンパン、背景の鉄板のイメージもあり、かなりパンストックらしさが出たのではと思います。
