柴田書店が発行している「cafe sweets 」という雑誌に、今号から「パンストック平山哲生のニュースタンダード パンレシピ」というコーナーが新連載となる。4ページの連載が6回続く。
パンストックといえば、箱崎にある大人気のパン屋さん。
柴田書店さんがこのパン屋さんの連載、およびレシピ本を制作するということで、編集者の方がまずキューブリックの大井さんに連絡をとり、そこから大井さんの紹介で僕が撮影を担当することになったのだ。とてもありがたいお話。
とはいえ僕にとってはレシピ本は初めての体験であるし、初めての東京発の雑誌、初めての編集者の方ということもあって撮影が始まるまでは非常に緊張していた。この感覚は初めて大きな仕事した時の感覚と似ているなあと新鮮な気持ちも抱きながら。
今年の初めから撮影は始まり、早朝5時くらいにお店に集合し、それから次々に始められるパンが出来上がるまでの過程を夕方まで撮影していった。撮影のために用意されたシチュエーションではなく、本番のパンづくりの様子をこちらも本番で撮影していくことになるので、臨場感感はかなりあるように思う。
そしてあらかじめ打ち合わせしていたのだが、自然な感じで撮影しようということと、パリで修行していた平山さんらしく、こんな雑誌のような写真にしたいとヨーロッパの雑誌を参考にと手渡されていたのだった。それはかなり淡い色合いでコントラストはやや強めの主張の強い写真の数々だった。なので僕は試行錯誤を繰り返しながら普通の料理撮影ではありえない設定を選び、基本をその設定で撮影することにしたのだった。なので今回の連載はほかのページとはかなり異なる印象になっているのではないだろうか。それが結構外国っぽくもあり、男っぽくもあり、独特の雰囲気を生み出していいのではと思っている。
ミキサー内の写真だけはどうしても暗いのでライティングをしているが、その外は店内の白熱球および自然光のみで撮影している。
6回の連載プラス本の撮影もあるので、撮影はまだまだ続いている。