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拵職人

  • 川上 信也
  • 2019年1月31日
  • 読了時間: 2分

雑誌の取材で熊本県和水町へ。

拵職人、という肩書の方と初めてお会いした。

なんと読むのかも分からなかった。(こしらえ)と読むそうだ。漢字さえ初めて見たように思う。

刀の柄、さやの修復、制作をしているスウェーデン出身のコガ・ハンスさん。熊本県和水町に工房をかまえている。古い日本家屋の二階だ。とても寒い玄関を過ぎ、二階から灯りが見えてくうる。狭く急な階段を上がると、とても味わい深い工房が姿を見せる。様々な道具、本に囲まれ、お話を聞く場所には囲炉裏がある。鉄瓶にはお湯が沸いている。そしてそのお湯で珈琲を淹れてくれるのだ。

ある程度の日本語は分かってくれるのだが、細かなところはやはり分からない。スマホの変換アプリを利用して訳してくれるのだが、その日本語がさらに理解不能なので、むしろ英語を読んだ方が分かる感じ。

工房には様々な道具が置かれている。かんなだけでも何種類あるのだろうかこれは。

刀の柄やさやは、サメの皮やくじらのひげなどが使われているらしい。これは肥後拵という細川藩が生み出した伝統の技だという。

奥が深すぎて短時間ではよく分からなかったけれど、日本の伝統文化は繊細でとにかく美しいということは改めて感じることができたのだった。

また刀の大型本をとても大事そうに抱えながら見ている姿もとても印象的だった。


© shinya kawakami

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