先日竹田市の朝をフジカハーフで撮影。使ったフィルムは20年ほど前の期限切れコダックネガフィルム。どんな映りになるのか楽しみだったのだが、出現した色はブルーだった。まさにクラシックブルーの竹田市。
まず久住高原の朝から。
青いうえに赤く感光してしまっている。でもそれが予測不能の面白さ。かなり気に入った一枚となった。
そして竹田市内へ。古いお寺の石段の先より。
苔むした石段、青みがかった緑が一層味わい深く感じる。
広瀬神社にて
武家屋敷 土塀
市内を流れる川沿いの道より。
久住高原へと戻り、夕方から水源地で蛍を撮影。
およそ10分ほどの露光。途中で動かしてしまったのだが、それがまた不思議な雰囲気を生み出してくれた。クラシックカメラで蛍をとらえたのはもちろん初めて。
かなり実験的、冒険的な撮影になったけれど、この予測不能の面白さはやはりフィルムならではということになる。竹田市という古い城下町の雰囲気にこのクラシックブルーは、この町の空気感をいっそう濃厚にして表現しているように思えてくる。記憶とはまったく違う色ではあるけれど、これは紛れもなくカメラが導いてくれた色彩。
このごろマイケル・ケンナの写真集を眺めているけれど、あの繊細なハッセルでの撮影の傍ら、ポケットにはトイカメラを携えて撮影しているという。確かそのトイカメラの写真集もあったはず。果たして僕はこのフジカハーフでの写真集を制作する日はくるのだろうか。