今月は3本のフィルムを現像。
フジカハーフばかりだったので24枚撮りフィルムで一本当たり約50枚。150枚ほどシャッターを押したことになる。
ハーフサイズカメラでは最初のうちは写ってるだけで感動していたけれど、やはりそれだけでは次第に満足することもなくなり、作品としてちゃんと意識して撮影するようになった。とはいえデジタルのように思ったようには撮れないことが今でも多いため(かなり…)、そうなると予測不能の面白さが生まれる。また最近カラーネガの複写方法、ソフトをちょっと変えてみたのだが(これは進化と呼びたいけれど)、さらに味わい深い画像になっているような気がしている。もちろん僕が一人でそう思って感激しているだけなんだけれど。
くじゅう白丹の小さな池。
何てことにない池であるし、時間も昼間で幻想的な光景というわけでももちろんない。そういう時間帯だからこそ、このカメラで肩の力を抜いて撮影する意味がある。
とはいえちゃんと構図的なことも考えていて、左側のクルンクルンのススキ、雲や緑の映り込みがやはりポイント。
なかなか深い味わいのでは。
続いて先日、民泊の平田さん宅でのバーベキューで知り立った魅力的な方々。
月明かりの下で撮影させてもらったのだ。3秒ほど動かないでとお願いしての撮影。フジカハーフはシャッタースピード30分の1秒の次がいきなりバルブになるので、かなり暗い所では適当にバルブ撮影を楽しんでいる。3秒とはいえ結構動いている方もおられますね。アメリカとドイツの方もおられてかなりインターナショナルな山奥でのバーベキューだった。
そして出た出た、予測不能な大きな提灯のような丸いゴースト。月明かりで出現するととても神秘的な現象に思えてくる。撮る時のファインダーでは見えないので、こうやって現像してみて初めて確認できる。
そして筑豊で昆虫博士の岸本さん。
今回3度目の取材であったけれど、相変わらず面白い虫探しだった。
バスの車窓より都市高速を。
どうしてこんなに露出オーバーになったのか不明。でも気に入っている。
朝倉でよく立ち寄る田舎に光り輝くガソリンスタンド。
ここはコンビニ併設なのでとても心地いい夜のひととき。
なぜか記念撮影している二人がいた。提灯ゴーストも出現。
よく自転車で散歩にゆく室見川河口付近
夕焼けの美しい日だった。
続いて百道の松並木の遊歩道。
ポイントは街灯と、右端におられるサックス練習をされている方のシルエット。小さいかな。
都市高速、百道カーブの辺りだけれど、かなりの露出不足。
無理やり明るくしてみるとこの荒れ具合、これはこれでとても気に入っている。
しかも街灯に提灯ゴースト出現。
これらの写真、当然きれいとはいいがたい。大きく引き伸ばせない写真の数々だ。でもこのような予測不能な画像がフィルムから出現する過程を目にすると、写真とは何なのか、根本的なことを教えてくれているような気がしていている。写真の文化というものは当然フィルムが培ってきたものであるし、デジタルをやっていてもその文化の一端に今でも触れているという安心感がある。これって写真を仕事にしている人にとってはとても大切なことだと思っている。
そして何よりもデジタルではとても表現できない味わいがある。これらも一応フィルムとデジタルの共同作業のような感じだけれど、それでも実際にフィルムから生み出している画像という事実はとても大きい。
これからもときどきフィルムの日々は続いてゆく。