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ミヤマキリシマ登山

  • 川上 信也
  • 2018年6月6日
  • 読了時間: 3分

くじゅうのミヤマキリシマを撮影するのは久しぶりだ。前回の撮影はブローニーフィルムの頃だから(デジタルでは初めて!)、15年くらいこの時季に登っていないということになる。

かつて山小屋勤務の頃はこの花の開花は悪夢のような労働の始まりであったため、大嫌いな花だった。今回登ってみようと思ったのはその呪縛から徐々に抜け出してきたということだろうか。

そしてミヤマキリシマという花は斜面一面に咲き誇る花であるため、だいたい同じような構図になりがちで面白くないというのもある。もちろんそれは中判フィルム時代の話であるので、今は機材も軽くもなってかなり面白い構図で撮れるのかもしれないという期待もある。とはいえいろんな場所で見かけるミヤマキリシマの写真って昔から変わらないような感じだなあと思いつつ。

果たして自分らしい写真が撮れるのかな。

撮影の時間もごく普通の夕方4、5時くらい。早朝などの澄み切った時間によって映し出される神秘性というのも期待できない作品作りとしては悪い条件。しかしそこでどんな撮影ができるのか、ある意味とても楽しみな状況。

牧ノ戸峠を午後3時前に出発し、とりあえず星生山へと向かう。

沓掛山から眺めるおなじみのくじゅう銀座。やはり戻ってくる人が多い!

星生山斜面がとても美しい。斜面を流れるようなミヤマキリシマの群落。

やがて久住山が見えてくる。

星生山斜面がちょうど雲で影になり、いいコントラストが生まれた。

この斜面の曲線、久住山、雲の配置、カンディンスキーの作品を何となく思い浮かべていた。

ミヤマキリシマがあえて雲影になったことで、むしろインパクトが強くなった一枚。

一番ありふれた構成の一枚。

山岳写真の基本という構図で面白くはないけれど、こういう一枚があってこそ他が生きてくる。一番一般ウケするのもこういう写真。作品としての力は弱いけれど、周囲の状況の説明にもなる大事な一枚。

星生埼の岩場にもひっそり咲いている。この岩場のディティールは昔からとても好きだ。

帰り、逆光になった星生埼。

こんな感じでかなりの枚数を撮影していった。

もちろんミヤマキリシマは素晴らしかったけれど、ここ数年撮影を続けている高原のほうが被写体としての刺激が強いと思えることもしばしばあった。これは僕の撮影スタイルがここ10年で大きく変わったということも関係しているのだろうし、時間帯がわりと平凡な夕暮れだったということもあるのだろう。でもまあこの時間帯でこれだけ被写体に恵まれたのだから、やっぱり山の魅力は大きいのかなと思えてきたり。

久しぶりのミヤマキリシマ登山はとても気持ちよかった。この感覚を忘れずにこれからも時々登っていこうと思っている。


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© shinya kawakami

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