くじゅうCLASSIC
- 川上 信也
- 2017年12月7日
- 読了時間: 2分
クラシックカメラ、フジカハーフでは主にスナップ撮影を楽しんでいるけれど、この一カ月ほどは風景をちゃんとしたデジタルカメラで撮影しているついでに、ポケットから取り出してカシャッと数枚ほど結構真剣にシャッターを押している。いい音が一瞬響く。そして巻き上げる時のリセットしたかのような気持ちが一枚ごとに繰り返される。
ハーフカメラは適当さがよく似合うと思っているけれど、この感覚が生み出すやや荒々しい世界も次第に気に入り始め、ちゃんとしたカメラより(T2ですが)深く味わいあるなあとも思っている。
珍しく三脚をちゃんとセットしてみた夜明け前の一枚。デジタルでは決して設定しないような色が現れてきた。久住高原から眺める、快い薄暮の阿蘇五岳。

しばらく青みを帯びた朝霧に満たされていた小さなため池が、うっすらと姿を見せ始める。
水鳥の声に交じって、鹿と犬の鳴き声が響きはじめた。

白丹温泉へと向かう森の道の先に、朝焼けが輝いていた。
やがてまぶしい光が森の空気一粒一粒に濾過されるように流れ込んでくる。

この日の朝のすばらしさを結晶化したような一枚。

白丹にある小高い丘へと向かう。
朝の光で洗われたくじゅうの山々に見守られながら、静けさも和らいでゆく。

洗練されたCLASSICくじゅうの世界が新たに見えてくるようだ。