久々にラジオで岡本真夜の「Tomorrow」がかかった。懐かしくてしばらく車を停めて聴き入ってしまった。この曲がヒットした当時、96年くらいだったと思うけれど、僕は大阪で仕事をしていた。フリーターというやつだ。とにかくまとまったお金をためてどうにか目標を見つけようとしていた頃だ。大阪では前の年に起こった阪神大震災で壊滅的になった地域の水道管を調査するという仕事で、カメラを本格的に始める数年前にこと。
江坂にあるホテルに滞在して朝7時過ぎに現場へと向かう。運転を任されていた車の中で、毎朝浜村淳のラジオを聴いていた。これがあまりに面白くてこれを聴かないと大阪での朝は始まらないという感じだった。このラジオで当時よくかかっていたのが岡本真夜の「Tomorrow」だった。浜村淳が「この曲はヒットまちがいなしやなあ」といいながら歌詞の良さを話していた。なるほど確かにいい曲だなあと何度か聴くうちに僕も自然と好きになっていた。いろいろともがいていた自分ときっと重ね合わせていたのだろうけれど、結構励まされた思い出の曲ということになる。当時は顔を出していなかったのもまた謎めいていて魅力的で、四国出身の歌手というのもまた親近感を覚えていたのだった。
ということで久々に90年代の邦楽をまとめて聴いてみたけれど、福岡にやってきたのが90年なので、大きな節目となる年代ということになる。大学の仲間たちの部屋でよく聴かされていた米米CLUBなども今聴けばなかなかいいなあと思う。バイト先の干隈にあるスーパーでは必ずKANの「愛は勝つ」が流れていた。なのでこの曲は干隈のテーマ曲みたいなものだ。大阪でのラジオでは他にもJUDY AND MARYが何度もかかっていた。曲名が分からないな。とてもいい曲と思うけれど歌詞がいまいち聴き取れなかったなあ。そして90年代後半あたりにはPUFFYが印象深い。山小屋の子供たちが「かにーたーべーいこー」とよく踊っていたなあ。モーニング娘の「LOVEマシーン」も今聴けばパワーあふれるいい曲だ。当時は馬鹿にしていたように思うんだけれど。
これらを改めて聴きなおして思ったんだけれど、こんないい曲の数々を当時はしっかり聴くわけでもなく、結構聴き流していたいたんだなあと。 やはり大好きなビートルズに比べればとかえらそうに思ってしまっていたんだろうけれど、これらをリアルタイムでちゃんと聴いていなかったのはちょっとした後悔かなあと思ったり。
写真は90年代の上海。大阪でのバイト、および山小屋での仕事でとりあえずお金をためてアジアを旅していたころの一枚。山小屋の部屋に設置した暗室で現像までしたものだ。暗室では奥田民生を聴いてたなあと思い出したり。
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