西鉄カレンダーが完成し、書店などで発売中。
この西鉄カレンダーは30年以上も写真家の松尾悠二郎さんが撮影を担当されていた。松尾さんがちょうど僕の年くらいの時から始めたということになる。すごいな。僕が松尾さんから引き継ぎ、撮影を始めたのが昨年の春。しかしコロナ渦で撮影は中断し、今年になって徐々に徐々に再開。いろいろと大変だったけれど完成した西鉄カレンダー2022。僕のストックはまだまだ少ないので松尾さんとのコラボだ。共演できで光栄だなあと思っている。何度も大濠公園のボートハウス横のレストランで九州を巡るコツや、知られざる撮影ポイントなどをお聞きしていた。毎回とても親切に教えていただき、これからも何でも聞いてねと言われている。ほんと尊敬する写真家だ。
僕の写真は4枚採用からのスタート。4月北九州河内貯水池の桜、5月佐賀県北山ダムの新緑、11月佐賀県環境芸術の森の紅葉、12月の大宰府観世音寺の雪化粧。この4枚が僕の写真となる。佐賀の環境芸術の森の紅葉の写真は、採用が決まってから現地にお邪魔して見ていただいていた。ものすごく気に入っていただけて僕はほんとうれしかった。同じく観世音寺のご住職にも会いに行き、直接この写真のプリントをお見せしていた。ご住職とは花乱社の本を制作する際に何度もお会いしていて、「久しぶり」という感じだったのだ。雪景色の写真を見て「いい写真だねーこれは」と言っていただいた。とてもうれしい瞬間だった。やはり現地にいつもおられる方から言われると特別うれしいですね。
やはりカレンダーの写真ということで、個性的で作品性の強いものは避けるようにしている。もちろんその雰囲気が出ることがあるけれど、やはり一年間部屋に飾ったりするものなので、人々にさりげなく寄り添い、時には力を与えるような風景写真がいいなあと思っている。人々の多くに寄り添う写真はこの頃よく見かける絶景写真のようなギラギラの写真ではないのは確かだ。あれはインスタなどでの最初のインパクト狙いというものなのだろう。長く見ていたら疲れてくる。また作為的な写真もだめだなあ。コンテストじゃないんだから。
やはり写真を見てこの場所に今度の休みに行ってみたいなあとか、こんな風景があると思うだけで日ごろの仕事が頑張れるとか、ほんのちょっとした休憩時間に眺めてリラックスしたり、さりげなくその方の背中を押してくれるような、そんな写真になればいいなあ。 再来年のカレンダーあたりから僕の写真が中心になっていくだろうけれど、松尾さんの世界観を大切にしながら僕らしさも徐々に表現できていければなあと思っている。
そして僕をこの伝統ある西鉄カレンダーの撮影に推していただいた西鉄エージェンシーの方々にも深く感謝している。期待に応えられるよう、撮影をこれから末永く続けていければと思っている。
写真も数字も大きいです。使いやすい。
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