はかどらない断捨離
- 川上 信也
- 2023年6月28日
- 読了時間: 2分
部屋の片付けをしていた。ちょっと整理というレベルではなく、わりと大変な整理だ。おそらく近いうちに引っ越しになるだろうということもあり(とうとう取り壊しかな)、とにかく身軽になりたくていらないものを処分するために押し入れを全開したのだ。身軽になるためにすることを何というんだったかな。えーと、あー断捨離だ。
捨てるのを断って離れるってどう意味なんだろう、などとどうでもいいことを考えながら押し入れの段ボールを開けた。懐かしの個展で使用したラベルや写真、時には新聞記事も出てくる。若い僕が登場する雑誌もいくつか。こんなのってなかなか捨てられないじゃないか。はかどらない。
上段の押し入れの段ボールを開けると、手紙の数々が出てきた。法華院山荘に勤めていた頃はよく手紙を書いていた。その返事が山ほどある。その頃に支えてくれた友人たちに今更ながら感謝だ。
そのうちのお一人、延岡におられる黒木さん、坊がつる日記にも登場していただいているのだが、僕を慕って来てくれるお客さんだったのだ。とにかく面白い方だった。法華院の受付宿泊帳簿 には毎回年齢の欄は100歳と書かれていた。実際は僕より20くらい上だったのかな。100と書くたびに受付でウケてたなあ。黒木さんとも何度か手紙をやり取りしていたのだが、ある時の封筒がこれ。こんな切手の貼り方をやってのけた方は世界中で黒木氏だけだろう。消印は円を囲むように押している。郵便局の方、大変だったろうな。
いやー懐かしいなと思いながら眺めて写真も撮った。
この封筒で手紙をいただいたのはもう20年以上前のことになるけれど、黒木さんとは今でも親交がある。つい先日も電話をいただき、理容室に西鉄カレンダー張ってお客さんと川上くんの話してるよー、とのことだった。そう、黒木さんは理容師なのだ。
と、そんなことを思い出してたらなかなか断捨離ははかどらない。この調子で引っ越しできるのかな。

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